介護施設における看護業務

高齢化社会を迎えた現在では、前期と後期に分かれる程高齢者人口が全国的に増加しており、これに伴い老人介護サービスの需要も当然高まっています。そして、この高齢化の波は今後も続くと予想されており、全国の殆どの地方自治体は、既存の介護福祉施設及びサービスでは不十分な状況にあることから、地域の医療機関や民間企業などの力も借りて、早急又は長期的な計画に取り組んでいます。

また、老人介護と云っても現在要介護度が7段階に分かれる程利用者の身体的・精神的状態が異なり、生活状況も様々であることから、これに関連する施設及びサービスは医療面を含め、利用者のニーズに合わせて多様化しています。これらのことから、介護分野での看護師の需要も高まっており、特に全国的に設置が拡大傾向にある通所のデイサービスや有料老人ホームなどで多くの人材が求められています。

そして、これら老人介護施設での看護師の仕事は、治療を目的とする医療施設とは異なり、日常サポートを目的とすることから、その主な内容は利用者の健康管理となっています。その為、これら施設で求められる看護技能は、個別専門的な技術・知識の高さよりも広く全般的に対応できる基本的な技能が重視されています。また、健康管理の他に重要な仕事としては、介護施設では看護師が介護士等他のスタッフに混じり、医療スタッフとして中心的な役割を担う為、利用者の容態急変など緊急時に適切な判断及び対処できることが求められます。もし、病院看護についていけないと感じたのであれば、ぜひ介護施設の看護師になることを考慮するといいでしょう。バイタルチェックが主になる職場であれば、ほとんど体力を消耗することはありません。